正社員として勤務をする保育士
保育士として勤務をする職場として最も多いのが保育所ですが、そこには公立施設と私立施設があります。
公立の保育所での勤務は地方公務員となることが前提となりますので、就業をするためにはまず公務員試験に合格をしたのちに求人を探すことになるでしょう。
公立保育所の保育士は基本的には正社員となることが前提となっているので、給与待遇は全体的に安定しています。
ただし公立保育所での採用人数は限定されており、また希望をする人数が多いことから毎年かなりの倍率になるものです。
地域によって倍率は異なりますが、保育士試験に加えて公務員試験対策も行わなくてはならないことから、勉強には時間がかかることはよく理解しておきたいところです。
なお公務員保育士を目指す場合の条件として、30歳前後(自治体によっては35歳まで)の年齢であることや、勤務をする自治体に在住しているということなどがあります。
公務員試験は毎年6~8月頃から自治体が募集を開始し、9月から一次試験が始まります。
10~11月頃に二次試験となるので、そこで合格をしてから自治体の保育士求人を探します。
私立の保育所の場合は採用が随時行われているので、年間を通じて就職活動をしていくことが可能です。
しかし採用形態は必ずしも正社員ではないことも多く、施設によっては人員のほとんどが人材派遣会社からの非正規雇用の保育士というところもあります。
待遇、平均給与
正社員として勤務をするにしても、公立と私立とでは大きな違いがあります。
公務員と一般社員にも給与格差はありますが、特に保育業界においてはこの差が特に大きいということがわかっています。
私立保育園の正社員の平均年収は323.3万円(60.3万円の賞与が含まれる)ですが、これが公務員保育士となると平均年収は539.1万円(165.2万円の賞与が含まれる)になります。
参考までに全産業の平均年収は489.3万円(89.2万円の賞与が含まれる)なので、公務員となることで一気に待遇が良くなることが分かるでしょう。
加えて公務員となることにより産休や育休、その他の福利厚生が受けられるようになることから、勤務待遇はかなり上がると言えます。
公務員保育士の場合は勤務体系も定められているので、よほど特殊な自治体でない限りはどの施設でも運営方法は一緒です。
しかし私立保育園になると、宗教法人が運営している場合や独自の教育プログラムを導入している場合などがあり、施設により運営方法は様々です。
独自に早朝保育や夜間保育などの世間のニーズに合ったプランを導入しているところもあり、柔軟性の高い勤務待遇をとっているところも多く見られています。