保育士の資格概要
保育士資格を取得するためには大きく2つの方法があります。
一つ目は保育士養成課程のある学校を卒業することで、その場合は必要な単位をすべて修了すれば卒業と同時に資格を得ることができます。
もう一つが保育士国家試験を受験して合格をすることで、その場合はその年の試験に合格できればすぐに保育士登録が可能です。
保育士国家試験を受験する場合には一定の受験要件があり、学歴や職歴が一定条件以上になっていないと試験を受けることができません。
受験資格としては大きく5つの条件があり、「大学・短大以上の学歴(見込みを含む。学部学科は問わない)」「平成3年3月31日までに高等学校を卒業している人」「大学に2年以上在籍し62単位以上取得しているか、もしくは在籍1年以上で62単位以上取得見込みのもの」「高等学校卒業後2年以上児童福祉の仕事に就業している者」「中学校卒業後5年以上児童福祉施設に勤務している者」です。
自分に受験資格があるかどうかは、試験事務局に問い合わせることにより確認をとることができます。
保育士試験は筆記試験と実技試験の二部構成となっており、筆記試験に合格をすることで実技試験に進むことができます。
筆記試験は全9科目で構成されており、全ての分野で6割以上正答をすることができなくてはいけません。
ただし一度の試験で9科目すべてに合格することができなくても、合格をした科目を次年度以降の試験に持ち越すことができます。
難易度、合格率等
保育士国家試験を受けて資格取得を目指すのはかなり高い難易度となります。
合格率は試験年度によって波がありますが、平均的には20%前後を推移している傾向です。
受験要件が厳しく定められている試験であるにも関わらず20%程度の合格率というのはかなり低い数値で、1度の試験で合格できる人の数は決して多くありません。
過去最低であった2008年度の試験では合格率10.6%となっていたので、受験をする年度によってはかなり難しい試験になってしまうようです。
ただし合格率が極端に低いのは筆記試験の方で、次の実技試験の合格率は高く80~90%程度の人が合格しています。
実技試験では「音楽」「造形」「言語」の3つのうち2つを選んで試験官の前で実演する形式です。
多くの人が選ぶのが「音楽」分野で、ピアノを弾いて歌うということをします。
これは実際の保育の現場で必要になる技能であるため、合格レベルになるまで練習をしておいてもらいたいです。
試験分野はここ数年で何度か変更になっており、2013年に変更になったのに加え、2019年後期試験からさらに科目の編成が変わるということが公式に発表されています。