職場の理解を得る
保育士として勤務をしている人の平均勤続年数は約7年程度と、かなり短いのが実情です。
初年度の離職率の高さが目立つのも保育業界ですが、同時に8年以上連続勤務をしている人がほとんどいないという状況もまた同じくらい問題であると言えます。
この7年という数字は女性が20代で就職をして、その後結婚と出産をする年数に一致しています。
現在は仕事を続けながら妊娠や出産をする女性は全く珍しくないのですが、保育業界においては産休や育休で対応をするのが難しいという場合が多くあるのです。
その理由は施設によって違いますが、よくあるケースとしては施設側があとから戻ってくる人を前提とした保育士のシフトを組むことを嫌がっていたり、ブランク後の復帰が難しいという事情があります。
産休や育休を取得する場合、当然のことながらその間は人員が一人足りない状態になります。
これが退職ということになれば事前に新しい人を採用してその人に引き継ぎができますが、産休・育休ではいつかその人が戻ってくるということが前提です。
そのため安易に人員を増やすことができず、派遣社員やパートで穴埋めをしたり、残った他の人員が仕事量を増やして対応していくことになります。
休みを取りたい保育士自身が周囲を気遣って退職を選ぶケースもありますが、いずれにしろそうした問題が起こらないようにしていくには施設管理者が理解を示す必要があるでしょう。
近年では産休や育休に対してきちんと対応をしてくれる保育所も増えてきているので、求職のときには過去の実績を見てから選ぶようにしたいところです。
配偶者や両親に協力してもらう
子育てをしていくときに欠かせないのが家族の協力です。
よく聞かれる話として、夫が育児を「手伝う」ということの間違いがありますが、この「手伝う」という感覚を配偶者が持ってしまっていると、なかなか育児はスムーズに行うことができません。
保育士の仕事はかなり長時間になることも多く、体力的にもつらい仕事となっています。
そこで配偶者や両親など、身近に子育てを手伝ってくれる家族がいるかどうかで、仕事を行っていけるかが決まってきます。
はっきり言ってフルタイムで保育士の仕事をしながら、自宅で子育てをしていくということは、自分ひとりで行うのは不可能です。
あらかじめ保育士という仕事について理解をしてもらい、その上でどういった協力体制をつくっていけるか、ということが問題になってきます。
結婚や妊娠のタイミングでまずはしっかり話し合い、どういった形で子育てをしていくかを家族全体で決めていくようにしましょう。
自分が保育をするために他の業者に子供を預けるというのは抵抗感があると思いますが、そこは割り切って上手に使っていきましょう。