保育士の平均給与

既に多くの場所で言われていることですが、保育士の給与は非常に厳しい環境に置かれています。

調査によると企業規模計(10人以上)の区分での保育士の平均給与は月収では約26万3千円で、賞与は65万8千円です。

これはあくまでも全国平均であり、公立保育所に勤務する40~50代の保育士は40万円近くの月収を得ている人もいることから、20代の若い保育士はこれよりもぐっと低い年収であることも珍しくありません。

保育士の給与はかなり地域差が大きく、保育士不足が深刻化する都市部の保育士給与額がやや高くなってきているのに対し、地方では相当安い月収になっていたりします。

とはいえ保育業界全体の給与水準がかなり低くなっていることから、民間企業の会社員よりも2割程度は低いと考えてもよいでしょう。

ただ一方で、地方公務員として勤務をする公立の保育士ならば確実にベースアップがあり、賞与もきちんと支払われることから安定的に仕事をしていくことができます。

民間の保育所は公立と比較して安めのところが多いのですが、保育の仕事というのは景気に左右をされにくく、安定的に施設で利益を上げることができるため、ボーナスが出やすいという特長があります。

給与アップの方法

保育士として給与アップを目指すなら、昇給が期待できる職場を探すのが便利です。

事実として知っておいてもらいたいのが、保育所として運営されている施設の中には、近年問題になっている「ブラック企業」のような職場が存在しています。

残念なことですが、保育施設というのは一旦認可が通れば補助金を受けることができるので、営業努力をするのではなく人件費を安易に削減することにより利益を確保しようとする経営者も存在しているのです。

若い内は経験を積みたいという気持ちがあるでしょうが、そうした劣悪な施設に長く勤務をしていても自分をすり減らすだけであまりよい結果にはなりません。

給与アップが期待できる施設であるかどうかを見分けるコツとしては、「ボーナスが支払われているか」や「施設の老朽化が進んでいないか」というところが目安になります。

ボーナスが出ているかどうかということは過去の給与実績を見れば簡単にわかりますし、勤務しているスタッフの勤務年数が極端に少ないというところはそれだけ待遇が悪いということが分かるでしょう。

また保育業界においては、施設の規模が大きくなるほど給与平均も高くなる傾向がある点に注意してください。
よほど条件がよい特別な場所ならばともかく、地方の小さな保育施設では昔ながらの低い賃金が据え置きにされていることも多く見られます。
これから求人を探すという場合にはできれば避けるようにした方がよいかもしれません。